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11.242015
【よくわかるサ高住】サービス付き高齢者向け住宅とは
親の老後や介護の問題に際して、施設を探していると目にする機会が多い『サービス付き高齢者向け住宅』。
このサービス付き高齢者向け住宅というフレーズは聞いたことがあるという方は多いのではないでしょうか?
しかし、実際にどのような方が対象で、どのようなサービスが付いていて、どれくらいの費用がかかるのかといった事はまだまだ知られていません。今回はこの『サービス付き高齢者向け住宅』について対象者、提供サービス、費用の3つのポイントからわかりやすく解説していきます。
「サ高住」=「サービス付き高齢者向け住宅」
まず、サ高住という言葉はサービス付き高齢者向け住宅を縮めた呼び方です。2011年10月に特別養護老人ホームに入所することなく、様々な介護サービスを受け、安心して住み続けることができる仕組みづくりの一環として創設されたのがサービス付き高齢者向け住宅の発端です。呼び方通り、様々な生活支援(介護)サービスやバリアフリー化がなされた高齢者向けの住宅で、都道府県単位で認可された民間の事業者が運営しています。
サ高住は単身や夫婦も含めた高齢者の世帯数が増加している状況で、その受け皿となる高齢者向けの賃貸住宅が不足している問題への解決策に期待がされています。
サ高住の提供サービスと利点
❶安否確認が受けられる
安否確認サービスはどの事業者においても例外なく義務付けられていますが、その内容に関しては様々です。
(例)
・各食事の際に確認
・定められた時間に訪問
・電気ガス等の利用状況の確認
・各種センサー
❷生活相談が受けられる
サ高住における生活相談とは、主に生活相談員による生活や体(介護)の事全般に関する相談ができるサービスです。
こちらも事業者によって内容に幅があります。
(例)
・体の不調に対する相談
・サ高住の生活に対しての支援(電球取り付けや設備的な業務)
・ご家族の方との連絡役
・各種手続きや申請など
・食事手配等
❸住みやすい
バリアフリー構造が基本で、手すりや段差のない通路設計、広々としたバスルーム等、手足が不自由な方でもストレスなく生活できる設備が整えられています。また、「住宅」であるためにプライバシーが保護され、ストレスなく過ごすことが可能です。
入居者向けのレストランが併設されていたり食事のサービスを受けられる事業所も数多く存在するため、自炊や食品の買い物に不安があっても安心して生活することができます。
❹借りやすい
入居条件の敷居が低いこともメリットの一つで、60歳以上の方あるいは要介護認定もしくは要支援認定を受けられている60歳未満の方であれば原則的に入居が可能です。賃貸借契約が主流であることも借りやすさの一因となっています。そのため、入院時も退去する必要はありません。また、マイホーム借り上げ制度(一般社団法人移住住みかえ支援機構による)が利用可能で、所有する住宅を借り上げて収入を保証することも条件により可能です。
❺自由度が高い
サ高住は賃貸物件であるために、他の施設に比べて自由度が高いです。自炊設備のある事業所では自らで料理を楽しむか食事提供サービスを受けるかを選択可能です(家事も同様)。また、基本的に外出外泊の制限がない場合が多く趣味なども自由に楽しめます。(門限や介護度により制限がある場合があります)
事業所によっては飲酒喫煙が認められている所もあるようです。
❻月額費用および初期費用が比較的安い
有料老人ホームなどと比較すると実はサ高住はリーズナブルに住むことが可能です。
初期費用も有料老人ホームだと数百万~数千万円かかってしまうところもありますが、サ高住では0円のところも多くあります。賃貸住宅ですので、敷金がかかってしまう住宅もあります。
サ高住の対象者
❶60歳以上の方
❷介護保険法によって「要介護認定」あるいは「要支援認定」を受けている60歳未満の方
サービス付き高齢者向け住宅は上記2点にあてはまる人全員が原則対象となります。
また、下記はサービス付き高齢者向け住宅が対象とする同居者の条件です。
❶60歳以上の親族関係
❷配偶者及び夫婦と同様の関係にあるもの
❸介護保険法によって「要介護認定」あるいは「要支援認定」を受けている60歳未満の方
※ただし、事業所によっては別途対象基準が設けられていることもありますので、詳しくは検討中のサービス付き高齢者向け住宅の事業所にお問い合わせください。
サ高住に実際に入居しているのはどんな方?
上記の一般的な対象条件をご覧になられて感じるのは『対象の幅が広くて実際の入居者のイメージが掴めない。』です。
この対象条件の広さがサ高住の実際のイメージを掴みづらくしている原因だと考えられますが、実際は入居希望者の状況に合わせて様々なパターンが存在します。
◆事例1:身の回りの事は一人で出来るが安心が欲しい
サ高住の対象者の基本は『自立した生活が可能である方』です。ここでいう『自立した生活』とは一人で食事や排せつなど、身の回りの事は一人で出来るということです。しかしながら、高齢者の一人暮らしで近くに面倒を見てくれる家族がいない、家族が県外ですぐに駆けつけることができない等、本人にとっても家族にとっても高齢者の一人暮らしは何かと不安が付きまといます。サ高住では原則的に24時間スタッフが必ず常駐しているので、発作などで急に持病が悪化した場合に迅速な対応が可能です。また、生活に関することで不安や悩みがあればいつでもスタッフに相談することが可能ですので入居者にとっても家族にとっても『安心』が担保されます。
◆事例2:仕事が忙しく介護が必要な親の面倒をあまり見ることができない
入居者の介護度が要介護1~2程度で且つ、ご家族が比較的近くに住んでいる場合でも、仕事等の事情で面倒を見ることができないという場合も多いです。サ高住の原則は『自立した生活が可能である方』ですが、介護が必要な状態でも、訪問介護サービスなどをサ高住と併用することで対応する事は少なくありません。(※事業所によって異なる場合があります)
介護度が高いからサ高住は利用できないというわけではなく、医療行為の有無が焦点になる場合が多いので迷う場合は希望するサ高住に気軽に相談してみることをお勧めします。
サ高住の費用
入居を検討するご家族にとって一番気になるポイントであるのが『費用』です。
高額なイメージを持たれている方が多いサ高住の入居費用ですが、サ高住は費用面でも安心できるところが多いのが特徴です。もちろん、事業所によって異なりますので目安としてお考え下さい。
◆敷金・礼金:0~数十万円
サ高住も一般的な賃貸住宅同様に敷金・礼金が発生する場合もあります。概ね家賃の2か月分が設定されている場合が多いです。
事業所によっては敷金・礼金がかからないサ高住もあります。
◆月額利用料:7万~数十万円
事業所によって様々ですが、主に賃料、管理費、水道光熱費、食費、サービス費が発生します。
介護サービス費が入る場合と入らない場合によっても異なります。
介護サービス費は要介護度と比例して高くなります。
食費は自炊出来る事業所であり、自炊する場合には必要ありません。概ね1回数百円という所が多いです。
最後に
今回は対象者、提供サービス、費用の3つの観点からサ高住についてご紹介しました。
様々なメリットがあるサ高住ですが、一番の価値は『安心』だと考えています。入居者の方が安心して生活できることは勿論、ご家族の方も安心できることで、それぞれの生活が豊かになっていくのがサ高住の利点です。
それぞれの状況に応じた利用パターンを検討してみましょう。
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