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サ高住と在宅療養支援診療所の関係とは

345295サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)では、生活支援や安否確認のサービスが受けられます。また、サ高住の特定施設では、これらに加えて介護サービスが受けられます。しかし、医療サービスは受けられません。サ高住に住む人が安心して、簡単に医療を受けるにはどうしたら良いのでしょうか?

この問題は、サ高住の入居者だけでなく、自宅療養者について同じです。高齢者のいる家族や、高齢になって健康を害し病院に行くことが困難になったときに重要な在宅療養支援診療所について解説します。

■在宅療養支援診療所とは

®‘ÌŽt—«在宅療養支援診療所とは、在宅療養が必要な人に対して、その地域で責任をもって診療にあたる診療所のことです。在宅療養支援診療所は、自宅で最期を迎えたいという要望などを受けて看取りまでを含めての治療やケアが受けられるように2006年に制度が創られました。

在宅療養支援診療所による診療を受けていれば、サ高住の入居者や自宅療養者が医師の診療を受けたいとき、あわてて医師や病院を探す必要がありません。また、関連する介護関係者と連絡をわざわざ取る必要もなく、かかりつけ医として病気の治療を迅速に行ってもらえます。

■在宅療養支援診療所が備える7つの機能・役割

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在宅療養支援診療所は以下の7つ機能・役割をもって、
在宅療養者の立場にたって活動をしなければならないとされています。

(1)在宅療養者を直接担当する医師または看護師と24時間連絡が取れること。
(2)在宅療養者の要望に対して24時間いつでも往診できること。
(3)担当医師の指示のもと、看護師あるいは訪問看護ステーションと連携して24時間訪問看護ができること。
(4)緊急時に連携する医療機関で検査・入院時のためのベッドを確保し、その際に円滑な情報提供ができること。
(5)在宅療養について適切な診療の記録・管理ができていること。
(6)地域の介護・福祉サービス事業所と連携できていること。
(7)年に一回、在宅で看取した人数を地方厚生(支)局長に報告すること。

これらの機能・役割のもと、医療行為以外にも、医師の指示で専門の看護師などが訪問し、病状や療養生活を確認し、適切なアドバイスで在宅での療養生活で支援します。具体的には、口から食べられるようにする口腔ケア、痛みを軽減する緩和ケア、床ずれ防止などが行われます。また、在宅ケアサービスの提案、在宅でのリハビリテーションなども提携する介護支援事業所から提供されます。

■サ高住の入居者に対する在宅療養支援診療所の役割

420469少子高齢化社会では、高齢者が自宅での療養を望んでも難しいことが考えられます。またサ高住では、生活支援、安否確認、介護まではサービスを受けられますが、病気の療養に関しては自宅にいるときと同じ条件です。そのため高齢で医療機関へでかけられない人もいます。

このようなとき、在宅療養支援診療所に診療を依頼すれば、24時間365日体制いつでも往診・訪問看護をしてもらえます。さらに、緊急時には、緊急入院の受け入れも可能で、介護サービスとの連携も行われるので安心して生活できます。これにより、サ高住を自宅に住んでいるときと同等に利用できます。

■在宅療養支援診療所による在宅医療の受け方

在宅療養支援診療所による在宅医療を受けるには、特に強い制限や必要な条件はありません。定期的な通院が必要であるにもかかわらず、高齢や病気・ケガで寝たきりや歩行が困難で病院に通えない。あるいは自宅での療養を希望する人が対象です。

■在宅医療で受けられる医療の内容

421723在宅で医療を受けられても、その内容が診療所や病院で受ける内容に劣っていては利用する価値がありません。在宅でどのような医療が受けられるのでしょうか? 在宅療養支援診療所による在宅医療では、手術や放射線治療などを除くと、診療所・病院で提供されている医療のほとんど同じ内容を受けられます。手術も簡単な小手術であれば、在宅診療で行われることもあります。ただし、在宅医療が狙いは、診療所・病院での医療とは異なり、QOLを高めることが最優先されるべきで、やれることは何でもやることがよいことではないとされています。

■まとめ

サ高住は、生活支援や介護支援の必要な高齢者が入居します。入居する高齢者のなかには、病気やケガで医療を受けたくても病院に自由に通えない、あるいは病気によって入院して病院で最期を迎えるよりも生活していた場所で最期を迎えたという人も増加しています。そのような高齢者に頼りになる在宅療養支援診療所について、提供される医療、利用の条件などについて解説しました。

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