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サービス付き高齢者向け住宅の特定施設とは?

422721少子高齢化が進むなか、両親などの高齢者の介護をどうすべきかが多くの人に大きな課題になっています。また介護をする側だけでなく、自分自身が高齢になったときの生活をどうすべきか、子どもに世話をしてもらうことが期待できなくなっているだけに考えておかねばらない問題です。しかし、高齢者の生活支援や介護支援をする施設はいろいろなタイプの施設があり、どのような条件であれば利用できて、どのようなサポートが受けられるのかがわかりにくくなっています。そこで、それら高齢者の介護施設のなかから、「サービス付き高齢者向け住宅の特定施設」について詳しく紹介します。

■いろいろなタイプの高齢者支援施設

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「サービス付き高齢者向け住宅の特定施設」を理解するには、高齢者の介護を支援する施設のなかで、「サービス付き高齢者向け住宅の特定施設」がどのような位置づけになるのかを見ておく必要があります。

高齢者介護支援施設は、現行の制度では以下の通り、たくさんの種類があります。

(1)介護老人福祉施設(特別養護老人ホームまたは特養)

65歳以上、要介護3以上が条件です。入所希望者が多く入所しにくい問題があります。

(2)介護老人保健施設(老健)

要介護1以上、期間は3カ月から長くて1年程度しか利用できません。

(3)介護療養型医療施設

2017年に廃止が予定されています。

(4)軽費老人ホーム(A型)

(5)軽費老人ホーム(B型)

(4)、(5)は、入居には収入条件(約35万円以下)があり、要介護者は入所ができません。主に1人での生活に不安のある高齢者を支援する施設です。いずれケアハウスに統一されなくなります。

(6)ケアハウス(一般型)

(7)ケアハウス(介護型)

(6)は、軽費老人ホームと同じことが行われます。(7)は、(6)に加えて要介護者も入居できます。

(8)グループホーム

日常的な医療ケアが必要のない認知症患者が入居できます。

(9)民間老人ホーム(介護付き)

(10)民間老人ホーム(住宅型)

(11)民間老人ホーム(健康型)

いずれも入居費用が高いですが、入居に際しての条件はなく高齢者であれば入居できます。介護などが健康状態に応じて受けられます。

(12)シニア向け分譲マンション

民間事業者が販売するバリアフリーの分譲住宅で、食事の提供や生活支援サービスが受けられます。フィットネスやレクリエーションなどの施設があり楽しみながら安心して暮らせます。

(13)サービス付高齢者向け住宅(地域優良賃貸住宅)

その他、制度上廃止されましたが、高齢者円滑入居賃貸住宅、高齢者専用賃貸住宅、高齢者向け優良賃貸住宅などもあり、まだ利用できる可能性があります。また、自治体が独自に高齢者が借りやすい賃貸住宅を推進する政策を行っています。

次の項で、(13)のサービス付高齢者向け住宅について説明します。

■サービス付高齢者向け住宅とは

420973サービス付き高齢者向け住宅は、主に民間の事業者が運営し、都道府県ごとに認可・登録された賃貸住宅です。サ高住とも呼ばれます。都道府県独自の基準が設けられている場合があり細かな内容は地方自治体ごとに異なる場合があります。

サービス付高齢者向け住宅の特徴は、介護・医療とも連携を取り、バリアフリーで一般的な賃貸住宅よりも高齢者が住みやすく、また借りやすい賃貸住宅のことです。重度の介護必要者は入居できませんが軽度の要介護者が入居できます。ケアの専門家が常駐し生活支援サービスや安否確認サービスが提供され高齢者が安心して暮らせることです。ただし、介護や医療サービスはないことに注意が必要です。介護や医療サービスは、自宅にいるとき同じで外部のサービスを受けます。

なお、名称につけられている「サービス付」のサービスとは、「安否確認」と「生活相談・支援」の2つのみです。「安否確認」は、原則は日中に行うことが義務づけられていますが、夜間にも行われるサ高住もあります。専門家など生活相談員の常駐は、日中が原則で夜間は不在になりますが、夜間常駐するサ高住もあります。夜間に不在になるときは、センサーなどで安否の確認が行われます。「生活相談・支援」では、さまざまな生活上の困難や悩みなどの相談、その他高齢者ができないことを代行するなどのサポートが行われます。

このサ高住では、介護・医療サービスを受けたいときは、別途外部のサービスを利用しなければなりません。そこで介護・医療のうち介護が必要な人が、もっと便利になる施設が、次に説明するサービス付高齢者向け住宅の特定施設です。

■サービス付高齢者向け住宅の特定施設とは

108104「サービス付高齢者向け住宅の特定施設」の「特定施設」とは、介護保険の指定を受けた介護付きのサービスが提供される施設のことをいいます。提供されるサービスは、要介護者に対して都道府県が指定権者の「特定施設入居者生活介護」と市町村が指定権者の「地域密着型特定施設入居者生活介護」があります。要支援者に対するサービスとしては「介護予防特定施設入居者生活介護」があります。

つまり、サービス付高齢者向け住宅では受けられなかった、施設内での食事、入浴、排泄、およびその他の生活・身体介助などの介護サービスを受けられるのが、サービス付高齢者向け住宅の特定施設です。「介護付き」「ケア付き」の名称は特定施設でないと付けられないことになっています。

■まとめ

高齢者の生活支援や介護支援をする施設はいろいろなタイプの施設があり、複雑で分かりにくくなっています。そのなかから、サービス付高齢者向け住宅の特定施設で受けられるサービス内容や特徴について、その他の施設の概略と比較して説明しました。

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